診療部・中央部門等のご紹介
診療部・中央部門等のご紹介

チーム医療

緩和ケアチーム

緩和ケアチームは2005年4月に発足し、医師、薬剤師、看護師、臨床心理士で構成されています。薬剤師は、薬剤情報の提供を行うだけでなく、薬学的な観点から最適な薬物療法が行えるように取り組んでいます。そのためチームカンファランスへの参加、毎日のラウンド同行の中で、薬の専門家として処方へのアドバイスも行っています。
がんの進行度合いにかかわらず、早期から心身の苦痛(つらさ)を和らげることができるのが緩和ケアです。緩和ケアと並行して行われる化学療法などの治療に用いられる薬剤の代謝や作用機序を確認し、相互作用などの情報をチームに伝え、安全で有効な薬物療法が行えるようサポートしています。その他、研修会講師、マニュアルや患者説明書作成にも関与しています。また、チームでの実践を臨床薬学研究にも反映させ、その結果を学会発表し論文化することで裏付けのある緩和ケアを築いていくことも課題としています。
 

栄養サポートチーム

低栄養状態にある患者様は、治療効果が十分に現れないだけでなく、手術などに伴う合併症が起こりやすくなるとされています。そのため、患者様を低栄養状態に陥らせないことや低栄養状態から早期に抜け出すことがとても重要になります。このような患者様の栄養を考える組織が栄養サポートチーム(NST)です。
NSTは、医師・薬剤師・看護師・管理栄養士などのスタッフが連携し、それぞれの知識や技術を出し合い、患者の栄養状態を総合的に管理する医療チームです。薬剤師は、患者様に合わせた最適な輸液メニューや経腸栄養剤の提案、栄養剤と医薬品との相互作用や医薬品の副作用の確認などを担当しています。我々は、患者の栄養状態を改善させることで、治療効果やQOLの向上に繋げようと日々活動しています。
 

感染対策チーム(ICT)

感染対策の2本柱は、発生防止と拡散防止です。当院では、感染対策専門の医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師による感染対策チーム(Infection Control Team::ICT)が中心となり、病院内衛生環境の確認、また、消毒薬の適正使用やワクチンプログラムの実施を支援することで、患者様に安心・安全な医療環境が提供できるよう感染対策に努めています。
 

抗菌薬適正使用支援チーム(AST)

当院では、薬剤耐性(AMR)対策や感染症治療の最適化を目指して、感染症科の医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師からなる抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を設置して、院内外における抗菌薬の適正使用が推進されるよう支援しています。薬剤師は、感染症治療における抗菌薬使用に関する相談やTDMに関する助言、また、医療スタッフへ抗菌薬適正使用の教育を担っています。
 

医療安全推進部

医療事故は、患者様に多大な不利益が生じることがありますので、日頃から安全な医療の提供を意識しつつ業務の改善を行っています。
院内で発生する医療事故の約4割に医薬品が関与しているとされています。薬剤部では発生した医薬品関連のインシデントレポートやアクシデントレポートを基に再発防止策を立案・実行しています。また、他の病院等で発生した医療事故に関する情報も収集し、当院の業務改善に活かすよう努めています。我々は、医師、看護師、その他の技師や事務部門とも連携して、患者様に安心・安全な医療を提供できるよう日々活動しています。
 

糖尿病チーム

糖尿病患者様の治療、QOLの改善を目標に医師、看護師、管理栄養士、薬剤師による糖尿病チーム「Team FUTABA」を結成し日々活動しています。薬剤師は、入院患者様の薬剤管理指導(服薬指導、インスリン自己注射指導など)をはじめ糖尿病教室(入院月2回、外来月1回)、他科を対象とした院内勉強会の講師、定期的な病棟カンファレンス・会議の参加などで、患者様の薬剤アドヒアランスの向上を目指して活動を行っています。また、診療科との共同研究にも積極的に参加することで、学会発表などのエビデンスの発信にも努めています。
 

入退院センター

入退院センターでは、入院後の治療をより安全で適切に行えるように、薬剤師が入院される患者様の常用薬(現在使用されているお薬)を確認し、医師に情報提供しています。
お薬の中には、手術や検査前に中止すべきものがあります。また、他の医療機関でお薬を処方されている場合は、同じ効果を持つ当院の採用薬に変更する必要もあります。
お薬手帳やお薬の説明書も大切な情報源となりますので、入院の際には必ずお持ち下さいますようお願いいたします。
 

臨床治験センター

臨床研究とは、医薬品や医療機器の効果や安全性を評価するために行われる臨床試験です。薬剤師は、主に臨床研究コーディネーター(CRC)や試験薬管理を担当し、試験依頼者(製薬会社など)との情報交換、被験者(患者様)との面談、試験薬の管理、服薬指導、有効性および安全性のモニタリング、症例報告に関わる医師へのサポート、治験審査委員会の資料の収集と作成・委員会議事の事前検討等を行っています。
 

外来化学療法部 ~永守記念最先端がん治療研究センター~

外来化学療法センターでは、センター内に併設した注射剤調製室において、抗がん剤を含めた全ての注射薬を無菌的に調製しています。また、各診療科から提出されたレジメン(薬の種類や投与量、投与方法などを時系列で示した治療計画書)について、薬剤の投与量・投与速度・投与順・配合変化・安定性などを検討して外来化学療法に適したレジメンの作成と登録を行っています。患者様毎の薬歴を作成しレジメンと照合しながら薬剤の投与量・投与間隔をチェックすることにより、患者様が安全で有効な外来化学療法を受けていただけるように努めています。         また、服薬指導を行い安心で安全な治療をお受け頂く支援をしています。さらに、抗がん剤注射薬のお薬手帳用シールの配付を行い、内服薬を受け取られる保険調剤薬局でお薬の飲み合わせや副作用のチェックが行えるように努めています。
 

災害医療

薬剤部では、本院医療救護班の一員として、阪神・淡路大震災では避難所での医薬品の仕分けや調剤、服薬指導などを行いました。また、東日本大震災では、自動車で救護所や避難所を巡回し、薬歴の確認・復旧、副作用歴・アレルギー体質の聞き取り、調剤、服薬指導などを行いました。熊本地震では、本震翌日よりDMAT隊の一員として現地入りをしました。また救護班として、現地救護所の支援を行いました。部内にはDMAT隊員が三名おり、院内の災害対策にも積極的に参加しております。大災害への備えは、薬剤師の重要課題の1つとして位置づけています。

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