診療部・中央部門等のご紹介
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移行期医療支援センター

移行期医療支援センターの設立について

 子どものときに病気になって、大人になってからも続けて医療を受けなければならない患者さんは、当院のみならず多くの医療機関で治療を受けておられます。このような方々は、大人になってからも継続して医療を受けながら、就職、結婚、出産といった人生の重要なイベントに向き合うことになります。
 これまでは、このような患者さんの診療を、小児科、小児外科、小児心臓血管外科といった子どもの専門医が、患者さんが大人になってからも引き続き担当してまいりました。しかし最近になって、患者さんが大人になっていくにあたり、次のような課題が明らかになってきました。
1.大人になるまでに患者さんが自分の病気を十分に知って、ご家族にたよらずに自分で健康を管理して医療を受けていくことができるようになる必要がある。
2.大人になって年を重ねるにつれて、子どもの専門医が不慣れな大人特有の病気にもかかるようになり、大人の専門医が診療する必要性が高まっていくが、子どもの専門医と大人の専門医の連携や引継ぎが難しいことがある。
3.就職、結婚、妊娠や出産といったイベントに、医師だけでなく多くの立場の職種が協力して、多面的に対応していく必要がある。
4.医療費の補助制度が子どもと大人で異なるため、これをスムーズに切り替えていく必要がある。
 これらの課題を解決していくための医療を「移行期医療」と呼びます。厚生労働省でも、移行期医療の充実をはかるために、各都道府県に移行期医療支援センターの設置を求めています。そこで京都府立医科大学附属病院では、子どもの専門医と大人の専門医、看護師、ソーシャルワーカーなど、多くの医療者が協力して、患者さんが大人になっても良質な医療を継続して受けつつ、よい人生を歩んでいく支援をする場として、「京都府立医科大学附属病院 移行期医療支援センター」を設立することになりました。
 本センターのイメージを、下図でお示しします。
 
 

 
 
 本センターのスタッフは、小児科、小児外科、小児心臓血管外科、循環器内科、血液内科、腎臓内科、脳神経内科、内分泌・糖尿病・代謝内科、泌尿器科、産婦人科の医師に加え、がん相談支援センターの社会福祉士や臨床心理士、循環器病総合支援センターの看護師といった多職種で構成されており、移行にあたって生じうる問題に、幅広く対応できる体制を整えております。
本センターは現在、運営開始に向けて準備を進めております。本コーナーで情報を逐次更新していきます。
 患者様とご家族の皆様にご満足いただけるセンターを目指していきます。どうぞご期待ください。

                                         2023年8月3日
                                         京都府立医科大学附属病院長 佐和貞治
                                         移行期医療支援センター長 家原知子
 
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「成長とともに 治療を経験したお子さんのために」~長期フォローアップ外来と移行期支援~ パンフレットはこちら

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