臨床工学部
部門の紹介
医療の進歩に伴い、病院内には高度な医療機器が数多く使用されていますが、それらに対応するため臨床工学技士は誕生しました。
臨床工学技士は1987年に制定された比較的新しい医療国家資格で、生命維持管理装置と呼ばれる医療機器を始めとした医療機器の操作と保守管理を業務としています。
当院の臨床工学技士は臨床工学部と医療技術部臨床工学技術課に所属し、現在は約20名程度の技士が在籍し、日勤と宿直体制で業務を担当しています。
医療機器管理部として発足した当部ですが、2022年4月より臨床工学部へ名称を変更いたしました。
臨床工学技士は1987年に制定された比較的新しい医療国家資格で、生命維持管理装置と呼ばれる医療機器を始めとした医療機器の操作と保守管理を業務としています。
当院の臨床工学技士は臨床工学部と医療技術部臨床工学技術課に所属し、現在は約20名程度の技士が在籍し、日勤と宿直体制で業務を担当しています。
医療機器管理部として発足した当部ですが、2022年4月より臨床工学部へ名称を変更いたしました。
各業務について
※臨床工学技士の業務について知りたい方は、医療技術部臨床工学技術課のページをご覧ください。
補助循環
主に集中治療部で、VA-ECMO・VV-ECMO・Impella・IABPなど各種補助循環の操作と管理を行います。カニューレなど各種デバイスの選択や灌流量などの管理に関して積極的な提案を行い、安全かつ適切な使用を目的とした使用中点検も行っています。
血液浄化
血液浄化部で、入院患者様を対象とした血液透析・血液濾過透析を行うほか、集中治療部での血液透析も行います。浄化量・ダイアライザの選択などについての提案を行っています。
急性血液浄化
主に集中治療部で、CRRT(持続腎代替療法)・DHP(直接血液灌流)・PE(血漿交換療法)などの血液浄化を新生児・小児も含めた症例に行います。使用中点検をはじめとして、ヘモフィルタや浄化量・浄化モードなどの提案を行います。
特殊血液浄化
血液浄化部において、血漿交換療法・DFPP(二重濾過血漿交換)・IAPP(免疫吸着)・GCAP(顆粒球除去)・CART(腹水濾過濃縮)などの特殊血液浄化を行っています。浄化量をはじめとした各種設定についての提案も行います。
人工呼吸管理
人工呼吸器ラウンドにより使用中点検を行いますが、使用開始時も含め、必要時にはグラフィックモニタも含めたアセスメントを行い、患者様の状態に合わせた設定や離脱の提案をします。
消化器内視鏡
内視鏡を用いた検査や治療の補助、および内視鏡の洗浄を行っています。また、ICUや手術部での出張内視鏡や、夜間・休日の緊急内視鏡にも対応しています。
CIEDs
CIEDs全般の植込み術において、患者様に合わせたデバイスの選択および設定の提案を行います。
その後のフォローアップでは、遠隔モニタリングを併用して円滑な外来検査とともに異常の早期発見に努めています。
カテーテルアブレーション
電気生理検査に用いられるスティムレータ操作や心内心電図の解析などを行います。
3Dマッピングシステムを用いて治療ストラテジーを医師らと組み立てながら、関連地域から集まる様々な症例にあたっています。
カテーテルインターベンション
心臓カテーテル検査ならびに治療において、各種デバイス選択の介助や血管内画像診断機器・ポリグラフ等の操作を行います。また、上下肢の末梢血管内治療や肺動脈形成術も積極的に行なっています。
人工心肺
成人および小児心臓血管外科手術において、心臓と肺の機能を代替する人工心肺装置と周辺機器を操作します。心臓外科医・麻酔科医・看護師と協働し、高度で安全な人工心肺管理を心掛けています。
ハイブリッド手術室
ハイブリッド手術室で施行されるTEVAR・EVAR(大動脈ステントグラフト内挿術)では、清潔野での術野介助・デバイスの準備等を行います。TAVI(経カテーテル大動脈弁置換術)では人工弁のセッティングやVA-ECMOなど補助循環の操作・管理を行います。
ロボット補助下手術
ロボット補助下手術において、機器のセッティングやロールイン・ロールアウト、トラブルシューティングなどを行います。
新規導入症例では、機器配置や配線を考え、医師や看護師と共にシミュレーションを行い決定します。
手術部ME
手術部内の医療機器のセッティングやトラブルシューティング、経食道エコーや気管支ファイバーの洗浄や保守管理、消耗品の管理などを行い、各機器が安全かつ適切に運用できるようにサポートしています。
機器管理
6000台程度の各種医療機器を中央管理し、使用前後点検・定期的・修理・消耗品管理などを外部委託スタッフと協働して行っており、中央管理機器は策定された点検計画と項目に沿って安全性が担保されています。また、医療機器の進歩は高度医療の実現に不可欠ですので、最新医療機器の動向や院内の要望を加味して、機器の選定や購入も行います。安全性情報については紙媒体などを用いて院内全体へ発信します。
院内研修
入職後の研修医・新人看護師に対する初期研修や、病棟別に人工心肺・補助循環・人工呼吸器・除細動器・ペースメーカなどについて、研修会を開催しています。
スタッフ紹介
氏 名 | 所 属 | |
---|---|---|
部 長(兼) | 平野 滋 | 耳鼻咽喉科教授 |
副部長(兼) | 井上 美帆 | 集中治療部副部長 |
副部長(兼) | 畑中 祐也 | 臨床工学技士長、医療機器安全管理責任者 |
副部長(兼) | 松尾 惠美 | 看護部副看護部長 |