診療部・中央部門等のご紹介
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血液内科

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血液内科の紹介

当科では、急性白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫などの血液腫瘍を中心に、血小板減少症や難治性の貧血、凝固異常などを含めた血液に関わる疾患の治療を行っております。血液腫瘍に対する治療として、抗がん剤による化学療法や造血細胞移植、近年進歩が著しい分子標的療法を組み合わせて、個々の患者に最適・最善の治療を提供することを目標としております。

診療内容

■代表的な血液腫瘍について以下に解説します。
  • 急性白血病
    血液細胞が成長せずに未熟なまま無制限に増殖することで発症します。正常の血液細胞(白血球・赤血球・血小板)の成長が抑制される結果、免疫力の低下や貧血、出血症状といった症状を引き起こします。同時に急速に増加する未熟な細胞(芽球とよばれます)により臓器障害やさらなる出血症状が引き起こされるため、速やかな対応・治療が必要となることが多いです。
  • 悪性リンパ腫
    白血球の一種であるリンパ球は、通常リンパ節とよばれる組織に数多く存在しますが、異常なリンパ球が病的に増生し、リンパ節や関連組織が腫れてきたり臓器障害を起こしたりする病気が悪性リンパ腫です。悪性リンパ腫には、治療をしなくてもそれほど大きくならないものから、急速に増大する非常に進行速度の早いものまで様々な病型があります。
  • 多発性骨髄腫
    抗体とよばれる免疫に関わるタンパク質を産生する形質細胞が異常増殖することによりおこる病気で、不完全なタンパク質(Mタンパク)が多量に産生されることや異常細胞の増殖により、骨折や貧血、腎機能障害、免疫力低下といった様々な症状が生じます。
     
■これら血液悪性疾患に対する治療として、化学療法・造血細胞移植・分子標的療法が挙げられます。
  • 化学療法
    化学療法は年々進歩しており、治療成績の向上が得られていると共に副作用に対する対策も進んでいます。白血病の治療など長期の入院が必要になる場合もありますが、悪性リンパ腫や多発性骨髄腫に対する治療は初回治療の経過を確認したのち、外来で行うことも可能です。また、当科では様々な臨床試験に参加しており、条件が合えば新薬の臨床試験にご登録いただくことも可能です。
  • 造血細胞移植
    適応がある患者さんには、自己の血液幹細胞をあらかじめ採取しておき、強い化学療法を行った後に体内に戻す自家移植や、血縁者や骨髄バンクから提供をうけて行う同種移植も積極的に行っております。移植治療は副作用や合併症も多いため、従来では高齢の方には行うことができませんでしたが、近年、治療強度を低減した移植方法が開発され、移植可能な患者さんは増えつつあります。
  • 分子標的療法
    分子標的薬は、従来の抗がん剤と異なり、腫瘍細胞の持つ特徴を目印にして開発された薬剤で、低分子化合物もしくはモノクローナル抗体に分類されます。腫瘍細胞を特異的に攻撃するため、副作用が軽微であるといわれていますが、特徴的な副作用が出現することもあり注意が必要です。慢性骨髄性白血病という病気に対するイマチニブ、悪性リンパ腫の一部に対するリツキシマブといった薬が代表的です。これら薬剤の使用により治療成績が格段に上昇したため、現在、様々な分子標的薬が開発中であり、化学療法と同様に、新規薬剤の臨床試験も数多く行っております。

スタッフ紹介

職 名 氏 名 専門分野、学会認定等
部 長 黒田 純也
血液内科学、造血幹細胞移植
日本内科学会認定総合内科専門医、日本血液学会認定血液専門医・指導医
日本造血細胞移植学会認定造血細胞移植認定医、細胞治療認定管理師
副部長・科長 古林 勉
血液内科学、造血幹細胞移植
日本内科学会認定総合内科専門医、日本血液学会認定血液専門医・指導医
日本造血細胞移植学会認定造血細胞移植認定医、細胞治療認定管理師
日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医
医 員 志村 勇司
血液内科学、造血幹細胞移植
日本内科学会認定総合内科専門医、日本血液学会認定血液専門医
日本造血細胞移植学会認定造血細胞移植認定医、細胞治療認定管理師
日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医、日本輸血・細胞治療学会認定医
医 員 塚本 拓
血液内科学、造血幹細胞移植
日本内科学会認定内科医、日本血液学会認定血液専門医
医 員 水谷 信介
血液内科学、造血幹細胞移植
日本内科学会認定内科医、日本血液学会認定血液専門医・指導医
日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医・指導医

研究へのご協力のお願い(オプトアウト)

当科では下記の通り、京都府立医科大学医学倫理審査委員会の承認を受けた研究を行っております。
これらの研究への協力を希望されない場合、もしくは内容にご不明な点がある場合は、各研究の担当者へお知らせ下さい。
 
  研究課題名
No. 002
No. 004 多発性骨髄腫の実態に関する長期観察研究
No. 005 悪性リンパ腫の実態に関する長期観察研究
No. 006 疫学調査「血液疾患登録」
No. 007
No. 008 中枢神経浸潤を合併した多発性骨髄腫の予後因子の検討:多施設後方視的調査研究
No. 009 日本における骨髄腫関連疾患の予後に関する大規模多施設前向き観察研究Ⅱ
No. 010 新規に発症した全AML、全MDSに関する観察研究
No. 011 造血器悪性腫瘍におけるフローFISH(フロー・フィッシュ)法の開発
No. 013 造血器疾患に対する造血幹細胞移植療法に関する後方視的解析
No. 014 移植適応多発性骨髄腫患者における初回採取レジメンによる自家末梢血幹細胞採取不良例の多施設共同後方視的研究
No. 016 悪性リンパ腫合併妊娠の多施設共同後方視的観察研究
No. 017 症候性多発性骨髄腫に対する自家末梢血幹細胞移植後の地固め・維持療法の効果:関西骨髄腫フォーラムのデータベースを用いた後方視的解析
No. 018 日本における血液疾患患者を対象とするCOVID-19罹患状況、予後に関する横断研究
No. 019 造血細胞移植および細胞治療の全国調査
No. 020 骨髄異形成症候群の診療実態に関する後方視的観察研究
No. 021 造血器腫瘍の患者に対するワクチン接種後の抗コロナウイルス抗体産生に関する検討
No. 022 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン接種後の抗血小板第4因子(PF4)抗体の検出及び機能解析

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