消化器外科
消化器外科の紹介
消化器外科は消化器疾患の外科的治療を専門とする部門で、食道から肛門までの外科的治療を必要とするあらゆる消化器疾患を扱っています。近年増加する消化器悪性腫瘍を中心に、胆石症、潰瘍性大腸炎等の良性疾患、虫垂炎、腸閉塞、消化管穿孔等緊急疾患に対する外科治療も行っています。
年間の手術症例はおよそ550~600例です。各臓器に対する標準的な手術はもちろん、縮小手術(臓器の機能温存を重視した手術)や拡大手術(癌の根治を重視し、他の臓器を合併切除する手術)も各臓器の専門スタッフによって行われています。
年間の手術症例はおよそ550~600例です。各臓器に対する標準的な手術はもちろん、縮小手術(臓器の機能温存を重視した手術)や拡大手術(癌の根治を重視し、他の臓器を合併切除する手術)も各臓器の専門スタッフによって行われています。
診療内容
■上部消化管グループ
食道癌
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年間60例前後の食道切除術を行っており、進行癌に対しては術前化学療法+手術を中心とした集学的治療を行っています。
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手術術式では、非開胸食道切除術式である縦隔鏡下食道亜全摘術を導入し、低侵襲でありながら十分なリンパ節郭清を目指した手術を行っています。また、近年はロボット支援下手術も行っています。

胃癌
- 年間60例前後の胃切除術を行っています。ピロリ菌除菌や内視鏡治療の進歩により、手術件数そのものは減少傾向にあります。一方で、基礎疾患を有する高齢患者さんや、高度な手術技量を要する患者さんの割合は増加しています。正確な術前リスク評価に基づく綿密な周術期管理、体への負担が少なく精度の高い手術、最新の薬剤を用いた薬物療法など、専門性の高い治療を提供できるように心がけています。
- 全ての患者さんに対して、低侵襲手術(ロボット手術、腹腔鏡下手術)を第一選択としています。高度進行胃癌に対しては、手術前に薬物治療を行うこともあります。
- 食道胃接合部癌(食道と胃のつなぎ目に発生する癌)に対しては、食道チームと連携協議のうえ、噴門側胃切除+下部食道切除もしくは食道亜全摘を行っております。
- GISTなどの比較的悪性度の低い腫瘍に対しては、胃や十二指腸の切除範囲が最小限となるように、腹腔鏡と胃内視鏡を併用した消化器内科との合同手術(LECS; Laparoscopy and Endoscopy Cooperative Surgery)も行っています。

■下部消化管グループ
- 小腸や大腸の病気(良性・悪性・緊急の疾患)に幅広く対応しています。全身麻酔で行う手術は年間およそ250件ほどで、多くの患者さんの治療にあたっています。
- 大腸がんの治療では、体への負担が少ないロボット支援手術や腹腔鏡手術といった「低侵襲手術」を積極的に取り入れており、9割以上の患者さんに実施しています。ロボット手術は、より繊細で安定した操作が可能なため、特に難しいとされる直腸の手術でも多くの症例で用いています。当院では手術支援ロボットとして「ダヴィンチ」を2台、「ヒノトリ」を1台備えており、患者さんの状態に合わせて最適な方法を選択しています。また、早期のがんでは肛門を残す手術、進行したがんでは手術前の化学放射線治療などを組み合わせ、できるだけ体への負担を減らしながら、機能を保つ治療に努めています。
- 進行した直腸がんに対しては、手術の前に化学放射線療法を行う全国規模の臨床試験(ENSEMBLE試験)にも参加しています。この治療は、がんの状態によっては生存率の向上だけでなく、人工肛門を避けられる可能性もある新しい取り組みです。京都では当院のみが参加しています。
- 潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘術や、クローン病、腸閉塞といった病気に対しても、できるだけ体に優しい腹腔鏡手術を行っており、良好な治療成績を得ています。
■肝胆膵グループ
- 当グループでは、肝臓・胆道・膵臓のがんに対する外科治療を専門に行っています。肝細胞がんや転移性肝がんに対しては、年間約80例の肝切除を行っており、その多くを腹腔鏡手術やロボット支援手術といった体への負担が少ない方法で実施しています。これにより、術後の回復を早めながら、しっかりとした治療効果を目指しています。
- 胆道がんや膵臓がんに対しても、年間約60例の手術を行っています。難易度の高い手術においても、患者さんの状態に応じてロボット支援手術などの低侵襲手術を取り入れ、より安全で負担の少ない治療を心がけています。
- また、「手術が難しい」と言われた進行がんに対しても、すぐにあきらめることはありません。抗がん剤治療や放射線治療を組み合わせた集学的治療を行い、手術が可能な状態を目指す取り組み(コンバージョン手術)にも力を入れています。
- さらに、放射線科、消化器内科、麻酔科などさまざまな診療科と連携し、診断から治療、手術前後の管理まで一貫してサポートできる体制を整えています。患者さん一人ひとりの病状やご希望に寄り添いながら、最適な治療をご提案いたします。
特色・主な取組
手術治療では、食道・胃・大腸・肝臓・胆道・膵臓など、あらゆる臓器にロボット・腹腔鏡・縦隔鏡下手術を取り入れています。これらの低侵襲手術はキズが小さくてすみ、からだに優しい手術方法です。食道外科専門医2名、内視鏡外科学会技術認定医9名(胃2名、大腸4名、肝臓3名)、肝胆膵高度技能専門医4名を中心に高度かつ安全な低侵襲手術を患者さんに提供しています。
部門は上部消化管、下部消化管、肝胆膵の3つに分かれていますが、それぞれの部門が協力し合って患者さんに最適な手術方法を提供しています。各部門の専門指導医は以下の通りです。
上部消化管 :塩﨑敦、藤原斉、小西博貴、小菅敏幸、西別府敬士、井上博之、住吉秀太郎
下部消化管 :有田智洋、清水浩紀、名西健二、木内純、倉島研人、中道脩介
肝胆膵 :森村玲、山本有祐、今村泰輔、久保秀正、柴田梨恵
下部消化管 :有田智洋、清水浩紀、名西健二、木内純、倉島研人、中道脩介
肝胆膵 :森村玲、山本有祐、今村泰輔、久保秀正、柴田梨恵
スタッフ紹介
| 職 名 | 氏 名 | 専門分野、学会認定等 |
|---|---|---|
| 部 長 | 塩﨑 敦 | 消化器外科(上部消化管外科、食道外科、縦隔鏡・腹腔鏡外科) |
| 副部長 | 藤原 斉 | 消化器外科(上部消化管外科、食道外科、縦隔鏡・腹腔鏡外科) |
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科長・主任
|
森村 玲 | 消化器外科(肝・胆・膵外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 小西 博貴 | 消化器外科(上部消化管外科、食道外科、縦隔鏡・腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 山本 有祐 | 消化器外科(肝・胆・膵外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 小菅 敏幸 | 消化器外科(上部消化管外科、胃外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 有田 智洋 | 消化器外科(下部消化管外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 清水 浩紀 | 消化器外科(下部消化管外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 名西 健二 | 消化器外科(下部消化管外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 今村 泰輔 | 消化器外科(肝・胆・膵外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 木内 純 | 消化器外科(下部消化管外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 久保 秀正 | 消化器外科(肝胆膵外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 西別府 敬士 | 消化器外科(上部消化管外科、胃外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 倉島 研人 | 消化器外科(下部消化管外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 井上 博之 | 消化器外科(上部消化管外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 柴田 梨恵 | 消化器外科(肝胆膵外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 住吉 秀太郎 | 消化器外科(上部消化管外科、腹腔鏡外科) |
| 医 員 | 中道 脩介 | 消化器外科(下部消化管外科、腹腔鏡外科) |
研究へのご協力のお願い(オプトアウト)
当科では下記の通り、京都府立医科大学医学倫理審査委員会の承認を受けた研究を行っております。
これらの研究への協力を希望されない場合、もしくは内容にご不明な点がある場合は、各研究の担当者へお知らせ下さい。


