診療科・中央部門 のご紹介
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輸血・細胞医療部

部門の紹介

血液疾患自体による貧血や血小板減少症、抗がん剤投与後の骨髄抑制、手術に伴う出血などへの対応として、日本赤十字社製の赤血球、血小板、凍結血漿が輸血されます。私たち輸血・細胞医療部では、こうした輸血療法が適正に実施され、また先進医療としての細胞治療が安全に実施されるように、輸血前の検査、血液製剤の管理、移植医療や再生医療に用いられる幹細胞の調整と保存、そして移植前のHLA検査などを行っています。教育機関の附属病院として、輸血や細胞医療に関する技能や知識を広く普及することも、重要な業務のひとつと考えています。

主な業務内容

■輸血用血液の検査
輸血は原則として血液型が同じ型の血液を輸血しますが、ABO式とRhD以外の血液型は合わせていないために、輸血や妊娠を経験されている方の一部にこれら以外の血液型に対する抗体が生じることがあり、輸血時に有害な免疫反応が起こりえます。輸血部門では、こうした血液型検査と輸血前の交差適合試験を行い、日本赤十字社製の血液製剤からそれぞれの患者さんにより安全で最適な製剤を選んで供給しています。得られたデータはコンピュータで厳密に管理され、各患者さんに最適な製剤の供給に役立てられる体制をとっています。年間のべ5,000人におよぶ患者さんの輸血検査を行い、京都府内で使用される血液製剤の約12%が院内で使用されます。
■特殊製剤の調整
血液製剤から血漿成分だけを取り除いたり、移植細胞から赤血球だけを取り除いて、輸血や移植による副作用をできるだけ少なくするように努めています。
■組織適合検査(HLA検査)
赤血球以外のほぼ全ての細胞にはHLA抗原があり、この抗原を目印として自分自身の細胞かそうでないかを免疫担当細胞が判断しています。HLA抗原が自分と異なる場合、免疫細胞による拒絶反応が生じ、移植された臓器が障害されることがあります。こうした拒絶反応を防ぐための組織適合性検査も当部門の重要な業務です。
■自己血輸血
最も安全な血液は何といっても自分の血液です。免疫反応やウイルス感染の心配がないからです。現在では手術で輸血される血液の15%程度が自己血です。
■血液製剤管理
血液製剤は輸血・細胞医療部で一括管理され、血液保存専用の保管庫内に24時間体制で厳密に温度管理されています。
■自己及び同種末梢血造血幹細胞移植
末梢血幹細胞移植は骨髄移植と同様の効果が期待される治療法です。移植片としての骨髄液は手術室で全身麻酔下に採取されますが、末梢血からの幹細胞採取は当部門の血液成分分離装置を用いて採取し、移植までの期間、凍結保存しています。
■再生医療
高度先進医療に認定された再生医療に用いる細胞を、患者さん自身の骨髄や血液から血液成分分離装置で分離採取しています。

特色・主な取組

最先端技術を用いた安心で安全な輸血医療を府民の方々に提供するため以下のような取り組みを行っております。
  • 幅広くより精度の高い輸血検査ができる体制を構築しています。
  • 輸血が実施されるまでにコンピュータシステムによる何重ものチェック体制を築き、輸血事故が起こらないようにしています。
  • 関係する診療科と広く連携を図り、造血幹細胞移植や臓器移植を安全に進められるよう協力しています。
  • 関連学会等に積極的に参画することで最新の輸血医療に関する知識の習得に努めるとともに、高度な技能を有する輸血認定医、輸血検査認定技師および学会認定臨床輸血看護師の養成に努めています。
  • 再生医療を含めた最新の細胞医療に対応できるような支援体制を構築に努めています。
  • 血液製剤は献血者からのご好意の賜物であるととらえ、その有効利用に力を入れております。
  • 臨床検査部と共同で国際認定ISO15189を取得し、品質保証された精度の高い輸血検査であることが認められました。

スタッフ紹介

職 名 氏 名 専門分野、学会認定等
部長 堀池 重夫 白血病治療学、血液病学
日本輸血・細胞治療学会認定医
日本血液学会 血液専門医・指導医
日本内科学会 認定内科医・指導医、細胞治療認定管理師
副部長(兼務) 稲葉 亨 臨床検査医学
日本輸血・細胞治療学会認定医、日本血液学会専門医、
日本臨床検査医学会専門医、日本内科学会認定医、
日本サイトメトリー学会認定技術者
係長 笹田 裕司
臨床検査技師、認定輸血検査技師、I&A 評価員、I&A Inspector
細胞治療認定管理師
主査 小森 浩美 臨床検査技師、認定輸血検査技師、細胞治療認定管理師
主査 井上 寛之 臨床検査技師、認定輸血検査技師、細胞治療認定管理師
主任 今西 唯 臨床検査技師
主任 住田 由香理 臨床検査技師、細胞治療認定管理師

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