診療部・中央部門等のご紹介
診療部・中央部門等のご紹介

疼痛緩和医療部

部門の紹介

京都府立医科大学附属病院 疼痛緩和医療部はがん患者さんとその御家族に対して以下の理念のもと活動を行っております。
 
今や、日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人が「がん」になる時代です。
「がん」克服のため最新の機器、技術、知識を駆使して、手術、化学療法、放射線療法が本院で施行されています。しかし、手術、化学療法、放射線などのがん治療の過程において、副作用である吐き気・嘔吐、息苦しさ、倦怠感などが出現し、時には「がん」そのものによる強い痛み(がん性痛)が身体的苦痛として患者さんを苦しめることがあります。また同時に不眠や不安、うつなどの様々な精神的苦痛が患者さんと家族に生じ、QOL(Quolity of Life:人生の質)の障害となることもまれではありません。
かつて終末期医療という言葉がありましたが、これは我々の目指す緩和医療と同義ではありません。「がん」の経過中に生じるすべての不快な症状、愁訴を緩和・軽減し、患者さんとそのご家族がより豊かな人生を送ることができるよう支援することが「疼痛緩和医療部」の目指す“緩和医療”です。厚生労働省は、がん対策基本法に基づくがん対策基本計画の第2期計画で、特に「がんと診断された時からの緩和ケアの推進」を重点的に取り組むべき課題として挙げ、全国のがん診療拠点病院を中心に病気の時期に関わらず、質の高い緩和医療を提供できる体制作りを進めています。がんの診断、治療、緩和医療は常に“三位一体”で平行して行われるものなのです。
 
1998年から緩和ケアの啓蒙と実践を行ってきた京都府立医科大学緩和医療検討会の活動をベースに、「疼痛緩和医療部」が本学中央部門の一つとして設置されました。
痛みを緩和するペインクリニック医師、不眠、不安、うつなどの精神的症状を和らげる精神科医師、放射線治療による疼痛症状緩和を行う放射線科医師、緩和ケアの専門的知識を持つ各種認定看護師、薬剤の専門的知識を駆使して服薬指導や相談にあたる薬剤師など医師16名、薬剤師3名、看護師9名の部員で構成されています。
当院の緩和ケアチームは、平成17年4月よりチームとしての正式な活動を開始しています。平成21年11月より緩和ケア外来を開設し自宅療養を送っている外来患者さんにも対応しています。平成26年1月に開設された緩和ケア病棟や、平成27年4月に開設された緩和ケアセンターとも協同し、疼痛・緩和医療学講座をバックボーンに切れ目のない早期からの緩和ケアの推進に努めています。

主な業務内容

京都府立医科大学附属病院 疼痛緩和医療部・緩和ケアチーム 活動目標

がん患者さんとその御家族に質の高い緩和ケアを提供しQOL 向上を目指す。
 
■具体的な活動内容
  1. がん患者さんの“がん”治療に伴う副作用の軽減と症状コントロール
  2. 患者さんと家族の精神的サポート
  3. 付き添い、介護に大変な患者さん家族のサポート
  4. がん告知前後の相談とサポート
  5. 療養先の選定 (緩和ケア病棟、転院、在宅緩和ケア、緩和病棟を持つ施設、ホスピスへのコーディネート)
  6. がんの痛みの治療
  7. 痛みの原因診断
  8. 緩和ケア病棟の運営、管理
  9. 緩和ケア研修会など医師、医学生、看護師、メディカルスタッフへの緩和ケア教育 など。
     
■患者さまへ
当院では入院患者様を対象に、「疼痛緩和医療部」という部門で、「緩和ケアチーム」による緩和ケアを行っています。  
「緩和ケア」とは、がんなどによる痛みや吐き気、息苦しさなどの身体的な症状、不安や気分の落ち込み・不眠などの精神的な症状を和らげることに焦点を当てた治療を行い、患者様やご家族がその人らしい日常生活が送れるように支援する医療です。これらの治療は、それ自体が医学の専門分野となっています。  
「緩和ケアチーム」とは、医師・看護師・薬剤師といったそれぞれの専門家が一緒になって患者さんの緩和ケアに関わる病院内のチームのことです。
緩和ケアを行うために、以下のメンバーで構成されています。
  1.  身体症状や精神症状を担当する医師
  2.  緩和ケアを専門とする看護師
  3.  お薬に関する情報提供や調整、有効性・安全性の確認を担当する薬剤師
  4.  その他、症状にあわせて他職種の専門家 (例えば、お食事の工夫や相談をする栄養士・動きやすい方法を工夫するなどのリハビリ技師、今後の療養の環境や経済的な問題について相談を受けるソーシャルワーカーなど。)
     
基本的に主治医や病棟スタッフが行う治療やケアを補助する形で行われます。
具体的には、
  1. 緩和ケア担当医師、もしくは、看護師の訪問を定期的に行わせていただき、必要に応じて薬剤師などが関わらせて頂きます。
  2. 患者様やそのご家族のケアや治療について病棟の医療チームと共に話し合っていきます。
  3. 原則として、治療は主治医の方針に沿う形で行っていきます。
  4. 具体的な緩和ケアの内容としては、  
    ・身体的な症状の緩和  
    ・精神的な症状の緩和  
    ・薬剤の種類や使用上の注意点などの説明・有効性・安全性の確認
    ・療養先の決定や在宅支援に関する相談
    ・栄養指導・リハビリなど
    ・上記に関連した看護  
 
ご希望がなくなれば、途中で終了することもできます。よりよい方法を一緒に考えていきたいと思っております。疑問に思ったことはどうぞ、遠慮なさらずにお伝え下さい。

関連リンク

府立医大がん征圧センター 緩和ケアへ 
緩和ケアセンターへ  
京都府がん情報ネットへ  
緩和ケア病棟のご案内はこちら  
緩和ケア病棟に入院を希望される患者さまへ

スタッフ紹介

氏名
職名 所属 資格等
天谷 文昌 医師(部長) 疼痛・緩和ケア科 教授 日本麻酔科学会指導医
日本ペインクリニック学会専門医
上野 博司 医師(副部長) 麻酔科 准教授 日本麻酔科学会指導医
日本ペインクリニック学会専門医
小川 覚 医師(科長) 疼痛・緩和ケア科 講師 日本麻酔科学会専門医
日本心臓血管麻酔学会専門医
早瀬 一馬 医師(主任) 疼痛・緩和ケア科 助教 日本麻酔科学会指導医
石川 剛 医師
消化器内科 講師
化学療法部 講師
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
がん薬物療法専門医・指導医
吉田 直久 医師
消化器内科 講師
内視鏡・超音波診療部 講師
日本内科学会認定医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医・専門医
日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医・指導医
日本がん治療医認定機構がん治療認定医
辻川 敬裕 医師 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 講師 耳鼻咽喉科専門医
がん治療認定医
富永 敏行 医師 精神科・心療内科 准教授 精神保健指定医
日本精神神経学会専門医・指導医
北岡 力 医師 精神科・心療内科 精神科医師
谷口 彩乃 医師 疼痛・緩和ケア科 日本緩和医療学会専門医
日本麻酔科学会専門医
日本ペインクリニック学会専門医
藤原 恵 医師 疼痛・緩和ケア科 日本緩和医療学会専門医
日本麻酔科学会専門医
日本ペインクリニック学会専門医
日本救急医学会救急科専門医
仲宗根 ありさ 医師 疼痛・緩和ケア科 日本緩和医療学会専門医 
日本麻酔科学会専門医・指導医
日本ペインクリニック学会専門医
 がん治療認定医
丹波 和奈 医師 疼痛・緩和ケア科 日本内科医学会認定総合内科専門医
日本血液学会認定血液専門医・指導医
永井 義浩 医師 疼痛・緩和ケア科 日本麻酔科学会専門医
松尾 佳那子 医師 疼痛・緩和ケア科 日本麻酔科学会指導医
越田 晶子 医師 疼痛・緩和ケア科 日本麻酔科学会専門医
大屋 里奈 医師 疼痛・緩和ケア科 日本麻酔科学会指導医
日本ペインクリニック学会専門医
平川 由佳 医師 疼痛・緩和ケア科 日本麻酔科学会指導医
前田 知香 医師 疼痛・緩和ケア科 日本麻酔科学会専門医・指導医
吉岡 とも子 看護師 看護部  がん看護専門看護師 
服部 美景 看護師 看護部  がん看護専門看護師
杉浦 康代 看護師 看護部 がん看護専門看護師
久保川 純子 看護師 看護部 緩和ケア認定看護師
菅谷 和子 看護師 看護部 がん化学療法看護認定看護師
芦田 理恵 看護師 看護部 がん放射線療法看護認定看護師
前野 はる菜 看護師 看護部 がん放射線療法看護認定看護師
貴志 孝子 薬剤師 薬剤部 がん化学療法認定薬剤師
病院薬学認定薬剤師
田渕 祐輔 薬剤師 薬剤部 がん専門薬剤師
外来がん治療認定薬剤師
病院薬学認定薬剤師
清水 大生 薬剤師 薬剤部 外来がん治療認定薬剤師
病院薬学認定薬剤師
橋口 恵未 薬剤師 薬剤部 病院薬学認定薬剤師
高橋 紗也子 公認心理師 疼痛・緩和ケア科 臨床心理士

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